埼玉県草加市にある「東武スカイツリーライン新田駅」は、都心へのアクセスが良好。
豊かな自然と通勤通学の利便性をかなえたい方にぴったりの街です。
そんな新田駅から徒歩8分のところにある「ハラッパ団地」は、
元社員寮だった物件をリノベーションした賃貸住宅。
賃貸仲介店舗などを展開するハウスコム株式会社と不動産建築・管理などを手掛ける
株式会社アミックスが業務を提携し、リノベーション・テクノロジー・コミュニケーション、
という3つの価値観をかけあわせた空間を提供しています。
1,800平方メートルをこえる広々とした敷地内には、農園、保育園、ドッグラン、ピザ窯が併設され、
地域活性化を目的として、畑の収穫や味噌作りやスイカ割りなどのイベントが行われてきました。
2020年に前任者からハラッパ団地・草加ハタケ部のコミュニティ運営を引き継いだ細越さんは今年で3年目。
「畑を中心としたイベントを通じて、食育はもちろんですが、住民同士の交流を深めていきたいと考えています。
最近は、大型台風や地震など自然災害も多いですから、
そういった有事の時に助け合えるようなコミュニティを築いていきたい」と語っています。
この日は、味噌作りのイベントが行われていました。
参加したご家族のお母さんは「とても楽しかったです。
昨年も参加しましたが『もっと細かく豆をつぶせば良かったね』『次に作るときは気をつけようね』
そんな話をしながら毎日手作り味噌をいただいてきました。
今回のお味噌の出来が楽しみです」と嬉しそうな笑顔を浮かべました。
「自分たちで食べる野菜を畑で育てたり、味噌を作ったり、ハラッパ団地のイベントは、
食育につながっていると思います。絵本や図鑑で見るのと体験するのは全く違います」
子ども達の食育はもちろんですが、コロナ禍でお友達と室内で会う機会が減り、
外出も制限される日々が続くなかで「ハラッパ団地・草加ハタケ部」のイベントを毎回楽しみにしているそうです。
現在の「ハラッパ団地・草加ハタケ部」のコミュニティは12家族30名。2〜3割が団地の方で、
それ以外は敷地内の保育所や近所の方で構成されています。
「規模を大きくするよりは、時間をかけて良い人間関係を築いていきたい。
最近のアンケートでは『マルシェ』をやりたいという意見が多かったので、
話し合いながら進めていけたらと思っています」と運営の細越さんは、
今後のコミュニティの展望について語りました。
かつての日本では、地域の子どもをみんなで見守るという風潮がありましたが、現在は、
互いの関係性が希薄になり「隣に誰が住んでいるのか知らない」それが当たり前の時代になりました。
さらに、コロナ禍の影響で、人と人との交流が縮小し、多くの人が「話を聞いてほしいけれど、
相手が感染を気にするかもしれない」「本当は会いたいけれど今は我慢しよう」
そんな孤独を抱えているものです。
このような状況のなかで、屋外イベントを通じて、普段からあいさつを交わすことができる関係を
構築する「ハラッパ団地・草加ハタケ部」の取り組みは、地域住民の大きな心の支えになるでしょう。
「3月には夏野菜の植え付けが始まります。ただ、苗を植えるのではなく、ナスを植える前には
『ナス体操』、トマトを植える前には『トマトヨガ』など身体を動かす体操をみんなでできたら
面白いかなと思っています」細越さんは次のイベントに向けて着々と準備を進めています。
この記事では、「ハラッパ団地・草加ハタケ部」で開催される月1回のイベントの様子や
参加者のリアルな声をお届けしていきます。